2017年9月8日

紙のメモ帳 vs デジタルメモ

ペン+紙をガジェットが上回る日は来るのだろうか

「書こう」というスイッチが脳の中で入ってから、実際に文字が出来上がるまでのレスポンススピードにおいて、ペンと紙の組み合わせのスピードにデジタルガジェットが勝つにはどうしたらいいのか。
ペンを取る。紙がある。ペンのキャップを取って文字を走らせる。この一連の動作には絶対にスマホは勝てないと思うんだけど、しかし一元管理や検索性、テキストの再利用といったことについてはデジタルに分がある。

携帯性、速記性、拡張性、感覚性能の4軸で比較してみる

携帯性というのは、ペンの持ち運びやすさや代替のしやすさのことをいう。スーツのジャケットの内ポケット、机の引き出し、ペンたて、車のバイザーの裏、いつでもどこでもメモが取れるようにペンを忍ばせている人は多いだろう。メモする方の紙も、レシートの裏、チラシの裏、お気に入りのノート、プリンターで失敗した裏紙、時には手の甲とか机の表面とかも筆記の対象になりうる。その意味では、書く方のペンと書かれる方の紙は、多対多の関係にあると言える。
iPad Pro 10.5の場合には、Apple Pencilとの組み合わせで筆記することになる。この二つはBluetooth で接続され、1代のiPad Pro 10.5には1本のApple Pencilしかペアリングできない。お互いにかけがえのないが1対1である。
ペンの重さが約20gで、通常のボールペンの約2倍。紙であるiPad Pro 10.5は普通の紙の数百倍の重さ。安くて、多対多で使えるボールペンは買い置きしてそこら中においておくことができる。携帯性では圧倒的に普通の紙とボールペンの勝ち。

速記性

何かアイディアがひらめく。ペンを手に取る。手近な紙にそのアイディアを書き付ける。スイッチもないし、接続不良もない。稀にインクが出ないということはあるかもしれないが、基本的にはこの一連の動作を途中で妨げるものは何もない。
Apple Pencil+iPad Pro 10.5の場合には、iPad Pro 10.5のスイッチを入れる。指紋認証する。メモアプリを開く。Apple Pencilをライトニング端子にさして接続する。さて文字が書けるぞと思った時には、何をメモしようと思ったのか、忘れてしまっていたりする。
Apple Pencilを自宅に忘れて来たら、出先でメモを書くことはできない(指でも一応は書けるのだが)。
速記性の面でも、紙とボールペンの組み合わせの勝ちである。

感覚性能

iPad Pro 10.5になって、画面のリフレッシュレートが従来の2倍である120hzに向上した。Apple Pencilの軌跡がより一層手書きに近くなった。ペンの動きに、線の描画がほとんど遅れることなくついて来る。本当のペンで書いているみたいだ。
しかし言い換えれば、まだ、紙とペンの後を追っているということである。紙とペンの間の摩擦係数は絶妙で、iPad Pro 10.5とApple Pencilの組み合わせは及ぶべくもない。

拡張性

では、なぜApple Pencilは汎用的なボールペンの100倍以上の値段で売られているのに、買う人がいるのだろう。
唯一iPad Pro 10.5とApple Pencilの組み合わせが紙とボールペンの組み合わせに勝てるのは、他のクリエイションとの連携の良さである。写真などのデジタルファイルに文字を書き込む、デジタル写真を編集する。こうした作業はボールペンではできないか、スキャンなどの手間がかかる。再利用も難しい。
何かを清書するとか、デジタル的に再利用するということになるとApple Pencil一択になるけれど通常の用途に関しては、総合的にはやはり紙とボールペンのほうが、まだまだ100歩くらい先を行っている感じがしている。メモを持ち歩かずにはいられないから。

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